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34.戦争の恐ろしさを後世に伝えたい

伊奈町 清水勝也(69歳)

 私は昭和11年生まれの69歳です。

 この年齢より若い人は戦争の記憶は殆どないと思います。私は浜松市にて太平洋戦争を体験しました。そしてアメリカ軍の飛行機B29が毎日のように焼夷弾を投下してくるのです。いわゆる空襲です。当時の私は小学低学年です。学校へ行ってもすぐ空襲警報ですぐ家へ帰るのです。毎日それの繰り返しでした。その道すがらカンサイ機が来て人を狙いうちにくるのです。家に帰り着くまでが大変でした。それで或る日我が家が焼夷弾の投下によって一瞬の内にあたり一面が無残にも火の海と化したのです。それであわたゞしく逃げまどう私に火がもえ移ったのです。もう駄目だと観念していると近所のおじさんが来て見事にその火を消してくれたのです。九死に一生を得たとは正にこういうことをいうのでしょう。只感謝の気持ちでいっぱいでした。

 こうした体験をもつ者にとっては戦争は無残な、そして無意味この上ない事と切に感じます。
 最後に全世界の平和を祈ります。