"平和の原点"を見つめ、この地球から核と戦争をなくしましょう。
このサイトは、埼玉県坂戸市で毎年行われる「ヒロシマ市民の描いた原爆絵画展」の記録を掲載しています。
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アピール(第19回原爆絵画展を終えて)

原爆絵画展坂戸・鶴ヶ島地区実行委員会 代表 白石俊夫

今こそ「反核」「反原発」の運動を広めるとき!

平和紙芝居
  平和紙芝居 語り部 松岡武司 さん

 第19回ヒロシマ市民が描いた原爆絵画展は、鶴ヶ島市制施行20周年の節目の年に、鶴ヶ島市の平和行政の推進に役立つために、鶴ヶ島市役所のホールで、原爆の恐ろしさ、悲惨さ、そして貴重な体験を長く後世に伝え、全世界から核兵器の廃絶を訴えるため開催しました。

 今年は特に3月11日に発生した東日本大震災と大津波で25,000人を超える死者・行方不明者の犠牲者を出した未曾有の大災害、更に東電福島原発事故による水素爆発で放射能汚染が世界中に広がったからです。
 とりわけ、この放射能汚染は広島原爆のウラン換算20個分、放射能セシウム137は広島原爆の168倍の放射性物質が16都道府県に広がったと専門家は危機感をつのらせています。

 福島原発事故が撒き散らした放射能は、さらに福島原発周辺の住民と東東北と関東地方周辺300キロ圏に及び、政府が指示した警戒区域と計画的避難区域の対象人口約8万5千人に強制移住をさせるなど戦争以外では体験したことがない事態になっている事です。
 それは生活している土地が失われ、放射能の被曝を強いられ、農業や酪農など生活の主生産である一次産業が崩壊し、仕事が失われ生活が成り立たなくなっていることです。

 私たちはこのように今、広島や長崎の原爆の被曝以来、原発事故による放射能被曝者を発生しさらに被曝の危険にさらされています。このため多くの市民が「原発反対」「脱原発」の運動として盛り上がってきています。

 これらの「脱原発」の主張に対して、「日本は原子力政策によって潜在的な「核の抑止力」を手にしているのだ」との反対論が出てきていることを見逃してはなりません。それは潜在的な日本の核武装論であるからです。

 このことからも私たちの運動の基本「全世界から原爆をなくそう」と「反原発」運動は一体のものとして広めていくことが必要ではないでしょうか。

 今回の絵画展では東日本の津波による未曾有の被害状況と福島原発事故の写真展を同時展示し、津波災害と原発事故の恐ろしさを訴えてきました。

 いま私たちに求められているのは、今日までの「反原爆」の運動の蓄積で「未来を作る子供たちを放射のから守る」運動と「脱原発」の運動を強め多くの市民に呼びかけ原発のない社会を作ることであります。

 原爆絵画展の運動が「脱原発」の運動と一体となり進めていくことが求められています。頑張りましょう。