"平和の原点"を見つめ、この地球から核と戦争をなくしましょう。
このサイトは、埼玉県坂戸市で毎年行われる「ヒロシマ市民の描いた原爆絵画展」の記録を掲載しています。
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アピール(第18回原爆絵画展を終えて)

坂戸・鶴ヶ島地区原爆絵画展実行委員会事務局 武井誠

ヒロシマとナガサキこそが抑止力

朗読

 8月6日の広島平和記念式典に、パン・ギムン国連事務総長、ルース米国大使が出席するなど、新しい風が吹く中での絵画展開催でした。

 今年も8月7、8日の2日間、北坂戸駅前の文化施設「オルモ」で、第18回原爆絵画展を開催したところ、両日で昨年を上回る204人の方がおいでくださいました。足を運んでくださった市民のみなさん、カンパをしてくださったみなさん、ありがとうございました。そして、絵画展成功に向けて力を合わせた実行委員のみなさん、特別企画に出演してくださったみなさん、本当にお疲れ様でした。

 今年の絵画展の特徴を一言でいえば、「人の輪の広がり」であると思います。
 特別企画は、平和紙芝居、戦争体験談、沖縄平和行進の報告。加えて今回は、谷英美さんの朗読が新しく加わり、大変好評でした。
 また、何といっても特筆すべきは、実行委員会で取り組んだ「平和のための戦争体験記 第2集」の編集・発行です。残念ながら、絵画展当日には間に合いませんでしたが、8月15日の終戦記念日に発行することができました。
 お寄せいただいた34の戦争体験談は、どれも大変貴重なものです。実行委員会代表の白石俊夫さんは、巻頭言の中で「『二度と戦争を起こしてはならない。戦争を知らない世代に(戦争の)おろかさと残酷さ、平和の素晴らしさを語り継ぐ責任がある』と戦争体験者が述べているのが強く印象に残る」と記されています。「聴きとり」作業に加わらせていただく中で、私もそのことを強く感じました。

 表題に使わせていただいたのは、8月16日の、朝日新聞に掲載された新潟市、馬場悦夫さんの川柳です。核兵器被害の言語に絶する悲惨さを知れば、核戦争をしようという人はいなくなる、ということが17文字で見事に表現されていると感じました。
 被爆体験、戦争体験を知ることこそが抑止力。
 私たちは、これからも努力を続けます。

 来年度の絵画展成功に向けて、倍旧のご協力をお願いいたします。