"平和の原点"を見つめ、この地球から核と戦争をなくしましょう。
このサイトは、埼玉県坂戸市で毎年行われる「ヒロシマ市民の描いた原爆絵画展」の記録を掲載しています。
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ボランティア実行委員として

原爆絵画展坂戸・鶴ヶ島地区ボランティア実行委員 平岡紗来

絵画展展示の様子
絵画展展示の様子

 『戦争が起きたら国のために戦うか』・・・、各国に投げかけられたこの問いに、我が国は約15パーセントの人が「はい」と答えました。この数字をどう思うかは人それぞれですが、世界価値観調査を受けた36か国中、「はい」と答えた割合が一番少なかったには日本です。逆に「はい」が一番多かった国はベトナムで、約94パーセントの人が国のために戦うことを選びました。

 国や自分の大切な人たちを守りたいという想いは誰も皆一緒であると思います。しかし、その守るという行為を、争いという形で実行するのは如何なものでしょう。家族や仲間を殺されたから殺し、殺したから殺され・・・、その繰り返しでは決して平和な世界は訪れないと思います。真の平和を望むのなら、どこかで争いに終止符を打たなくてはなりません。

 けれどそうは思っていても、人の心から憎しみを消し去ることはとても難しく、今でも世界で争いが絶えないというのが現状です。宗教の対立や制裁など、戦争に至る理由は様々ですが、いかなる理由があろうとも戦争をすべきでない・・・今回、こちらの原爆絵画展に参加し、改めてそう実感しました。

 並べられた写真や絵からは人々の苦しみが伝わり、語られた被爆体験からはその悲惨な光景を脳裏に描いて胸が痛みました。人が人を殺めること、それは人間としてしてはいけないことです。過去でそのことをじゅうぶんに学んでいるはずなのに、現在でも世界では争いが絶えず、悲しい限りです。

 ですがこちらの絵画展のように過去の惨劇を人々に伝え、平和の大切さを後世に残そうという働きがある限り、真の世界平和は夢ではないと思います。決して諦めずに平和を唱え行動すれば、核兵器や武力の排除に繋がり、争いのない世界を築くことが出来るのではないでしょうか、私はそう信じています。

 今回、こちらの絵画展で学ばせていただいたことは一生心に残るものとなりました。私もそうですが、戦争を知らない世代のためにも、こういった催しはとても重要だと思いますので、ぜひこれからも末長く開催して頂きたいです。

 『戦争が起きたら国のために戦うか』・・・、全世界で「いいえ」と答える人が100パーセントを占めるようになるまで、世界から争いがなくなるまで、私も自分自身で出来ることから、平和のために出来ることを見つけ、実行していこうと思いました。