"平和の原点"を見つめ、この地球から核と戦争をなくしましょう。
このサイトは、埼玉県坂戸市で毎年行われる「ヒロシマ市民の描いた原爆絵画展」の記録を掲載しています。
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アピール(第12回原爆絵画展を終えて)

原爆絵画展坂戸・鶴ヶ島地区実行委員会代表 白石俊夫

絵画展案内

 21世紀は私たちの平和な世紀創造への願いとは違って、暴力と報復戦争の世紀として進んでいます。また、核兵器の拡散と使用の危機が劇的に高まっています。

 ブッシュ大統領は昨年、爆発力5キロトン(広島型原爆は15キロトン)以下の核兵器と地下施設を撃破するための強力な地中貫通型兵器の製造を始めるために予算を計上、小型核兵器の開発研究を進め、核態勢の見直しを進めています。

 被爆59年目を迎え、唯一の被爆国として、私たちは核兵器製造と核実験再開を許さない国内外の世論を高め、核兵器のない世界に向けて歩み続けなければなりません。

 これらのことから、今年も「ヒロシマ市民の描いた原爆絵画展」に取り組んできました。開催にあたり、近隣自治体や関連教育委員会などのご後援と、また、多くの賛同者のカンパなどをいただき、2日間の原爆絵画展を開催しました。延べ、300名を超える入場者を数え、成功に終了することができました。

 2日間の企画は、原爆絵画の展示、丸木美術館の原爆の絵の展示、イラク戦争の被害のパネル展示、被爆アオギリ2世の展示、被爆者の語り、埼玉教組広島被爆地訪問団の教員と中学生の報告など、企画内容の評価もいただきました。

 今日、日本では、イラクへの自衛隊の派遣にみられるように、憲法9条の解釈改憲と、なし崩し的に有事法制が制定されるなど、平和を脅かす政治が行われてきています。戦前への道を歩んでいることに危機感を感じます。

 私たちは、「日本を戦争の出来る国にしてはいけない、核兵器廃絶に向けてさらに取り組まなければならない」ことを伝えていかなければなりません。この報告書が少しでもお役に立てれば幸いです。

 最後に、発足当初から11年間、実行委員の代表として、平和への運動を指導されてきた川崎正司前代表に心から感謝を申し上げます。1日も早い健康の回復をお祈りしております。