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ヒロシマ原爆『被爆体験記』集発行に当たって

原爆絵画展西部実行委員会代表 川崎正司

 広島・長崎に原爆が投下されて今年で57年目を迎えました。私たちが毎年取り組んできた「ヒロシマ市民の描いた原爆絵画展」は今年、10回目になります。この間、1999年5月オランダのハーグで開かれた「世界平和市民会議」の総会で、「公正な世界秩序のための基本十原則」が発表されました。

 その第1項には「すべての議会は日本の憲法9条にならい、政府による戦争行為を禁止する決議を行うべきこと」が採用されました。第2項以降は、◇刑事裁判所の設置と地雷禁止条約の履行、◇政府と国際組織と市民の共同を基調とする新たな外交努力の積み上げ、◇核兵器廃絶条約のための交渉の即時開始、◇小火器貿易の厳格な制限、◇平和教育の必修化、などです。

 私たちは、第1項の「憲法9条の世界化」を高く評価し、同時に全世界から核兵器を廃絶するための運動が更に広がるために、原爆絵画展10周年を記念して「被爆体験記」を募集し、戦争や原爆を無くすため後世に伝えていく取り組みをすることにしました。

 今回、被爆体験をされた方々から貴重な体験記をお寄せいただきました。原稿募集での各マスコミ・新聞社、広島市・長崎市をはじめ各自治体の広報ご協力ありがとうございました。これらが多くの市民の方に読んでいただき、核兵器の恐ろしさ、この地球から核兵器廃絶を、そして平和運動にと広がることを願うものです。

 今後も、原爆被爆体験記の募集・発行を続けていきたいと思います。みなさまの感想などもお寄せください。(2002年8月)